フェアトレード
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皆様「フェアトレード[Fairtrad]」ってご存知でしょうか? 直訳しちゃえば「公正取引」って理解しちゃいますけど、今日のお題はチト違います。(^^)
国際的な貧困対策、環境保護を目的として、主にアフリカやアジア、中南米の、発展途上国から先進国への輸入において、執られる形態です。
私達が普段に享受している消費生活の中で、前述の国々から低廉な価格の輸入品が溢れておりますが、その実態は意外にシビアなものがあります。
生産国の多くは、望んで低廉な価格で商品を送り出している訳ではなく、所謂先進国からの搾取に曝されている事が少なくありません。 過酷な労働に見合わない賃金。 自然に大いなるストレス(森林破壊や農薬等による土壌・水質汚染など)を掛けて、次世代への負の遺産のつけ回し。 教育を受ける事以前に、食べる事さえままならない生活。 これらの事象は、ほんの一部に過ぎません。 皆様の想像力にお任せしてみれば、その先にあるものも、自ずと浮かび上がってくるかと思います。
こうした「富の配分」の不公正さを是正し、発展途上国の自立を促すための、「公正輸出」の新しい形態が「フェアトレード」です。 詳しい成り立ちやその精神については、以下のサイト情報をご参照下さい。
正規の「フェアトレード」認定商品には、下の写真のようなトレードマークが附されております。

実は無芸、ここまで偉そうに書き記しましたが、このワインを手にするまで、その実態をちゃんと知りませんでした。 このワインを手にしたのは、単に「品質が優れているから」に他なりません。 そして手にしてみてから、調べ始まった始末でして…(^^;)
私達の本当に身近なところでは、コーヒーがポピュラーでしょうか。 人気のコーヒー店「スターバックス」が2002年から取り組んでおり、翌2003年にはイオングループもフェアトレード・コーヒーの販売を始めております。
しかしてワインに関しましては、実はこの「タンディ」こそがアフリカ初の「フェアトレード」認定商品でした。 元脳外科医で小さなワイナリーのオーナーだった、ポール・クルーバー氏は、1994年にアパルトヘイトが崩壊した後、多くの裕福な白人が治安悪化を恐れて、財産を全て持って国外へと逃れていくのを尻目に、「南アフリカが我が母国」として、人種差別のない新しい国造りに貢献しようと決意しました。

彼は134人の農園労働者に100haの農園を寄付し、彼ら全員を持ち株経営者として、ポール氏も同じく持ち株経営者でありながら、白人しか持っていなかった富と知識、そして輸出するにあたっての人脈などを惜しまずに注ぎました。 加えて政府の援助が加わり、「タンディ・プロジェクト」は確かな一歩を踏み出したのです。
技術の委譲、販売役によるある程度の蓄財が進んできた時点で、ポール氏は段階的に農園労働者達にその権限を委ねてゆき、30年後には白人・黒人の別無き、新しい南アフリカ共和国のカタチを創り出したいと願いました。
もともとタンディのある場所は、フランスのブルゴーニュ地方と気候風土が似ていたため、大変秀逸なワインを生み出すようになりました。 今では「タンディ」と言えば、「フェアトレード」と言うよりも「ハイ・クォリティー・ワイン」という印象が強いほどです。
発展途上国に支援という名の下に「施し」を送るのは簡単なことです。 しかし、次の段階として、自立を促す段階では、このような取り組みと先進国の理解が必要なのでしょう。
有名な音楽家・坂本龍一さんのことば。
「消費は投票と同じです。」
国際的な貧困対策、環境保護を目的として、主にアフリカやアジア、中南米の、発展途上国から先進国への輸入において、執られる形態です。
私達が普段に享受している消費生活の中で、前述の国々から低廉な価格の輸入品が溢れておりますが、その実態は意外にシビアなものがあります。
生産国の多くは、望んで低廉な価格で商品を送り出している訳ではなく、所謂先進国からの搾取に曝されている事が少なくありません。 過酷な労働に見合わない賃金。 自然に大いなるストレス(森林破壊や農薬等による土壌・水質汚染など)を掛けて、次世代への負の遺産のつけ回し。 教育を受ける事以前に、食べる事さえままならない生活。 これらの事象は、ほんの一部に過ぎません。 皆様の想像力にお任せしてみれば、その先にあるものも、自ずと浮かび上がってくるかと思います。
こうした「富の配分」の不公正さを是正し、発展途上国の自立を促すための、「公正輸出」の新しい形態が「フェアトレード」です。 詳しい成り立ちやその精神については、以下のサイト情報をご参照下さい。
●All About 「アンフェアは誰?フェアトレードを知ろう!」(URL)
●Wikipedia 「Fairtrade(公平貿易)」(URL)
正規の「フェアトレード」認定商品には、下の写真のようなトレードマークが附されております。

実は無芸、ここまで偉そうに書き記しましたが、このワインを手にするまで、その実態をちゃんと知りませんでした。 このワインを手にしたのは、単に「品質が優れているから」に他なりません。 そして手にしてみてから、調べ始まった始末でして…(^^;)
私達の本当に身近なところでは、コーヒーがポピュラーでしょうか。 人気のコーヒー店「スターバックス」が2002年から取り組んでおり、翌2003年にはイオングループもフェアトレード・コーヒーの販売を始めております。
しかしてワインに関しましては、実はこの「タンディ」こそがアフリカ初の「フェアトレード」認定商品でした。 元脳外科医で小さなワイナリーのオーナーだった、ポール・クルーバー氏は、1994年にアパルトヘイトが崩壊した後、多くの裕福な白人が治安悪化を恐れて、財産を全て持って国外へと逃れていくのを尻目に、「南アフリカが我が母国」として、人種差別のない新しい国造りに貢献しようと決意しました。

彼は134人の農園労働者に100haの農園を寄付し、彼ら全員を持ち株経営者として、ポール氏も同じく持ち株経営者でありながら、白人しか持っていなかった富と知識、そして輸出するにあたっての人脈などを惜しまずに注ぎました。 加えて政府の援助が加わり、「タンディ・プロジェクト」は確かな一歩を踏み出したのです。
技術の委譲、販売役によるある程度の蓄財が進んできた時点で、ポール氏は段階的に農園労働者達にその権限を委ねてゆき、30年後には白人・黒人の別無き、新しい南アフリカ共和国のカタチを創り出したいと願いました。
もともとタンディのある場所は、フランスのブルゴーニュ地方と気候風土が似ていたため、大変秀逸なワインを生み出すようになりました。 今では「タンディ」と言えば、「フェアトレード」と言うよりも「ハイ・クォリティー・ワイン」という印象が強いほどです。
発展途上国に支援という名の下に「施し」を送るのは簡単なことです。 しかし、次の段階として、自立を促す段階では、このような取り組みと先進国の理解が必要なのでしょう。
有名な音楽家・坂本龍一さんのことば。
「消費は投票と同じです。」
世界は、富の分配の不公平に満ちています。不公平を人為的に作り出して、利益をあげている人たちがいます。ぼくたち「消費者」は、物を買うことで、この不公平な構造を増長させることも、それとは逆にオルタナティヴな道を求めることもできます。買い物をするとき、その商品がどのような人によって作られ、どういう道すじを経てわたしたちの目の前にあるのか、考えることができます。そして、より公正で、環境にも負荷をかけない商品を買うことができます。消費とは、投票と同じです。ぼくたちが、日常「買う」という当たり前な行為をとおして、遠くの国にいる人や環境を傷めつけることも、彼らを支援することもできるのです。
【三宅の南アフリカ入門 フェアトレードワイン (URL)】
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