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仁井田本家 2010年春のきき酒会

今日は久しぶりに無芸の仕事にまつわるお話です。 無芸のBlogって、自分で言うのも何ですが、本当にお仕事話は滅多に無いのね(^▽^;) 昨日は当Blogの4周年にあたり、沢山のご祝詞を頂戴致しましたが、最初の一歩たる記事は、ここ金寶醸造元・『仁井田本家』さんのレポからスタートしていたんです。 そんな訳で、5年目の第一歩も、ここ『仁井田本家』さんからスタートです(^^)

仁井田本家

と言うのも、今日は『仁井田本家』さんの『春のきき酒会』がございまして、お蔵に上がらせて頂いていた次第ww 無芸のように酒販店さんもおられれば、日頃から熱心に地酒を商っておられるご飲食店様もお出でです。 お仕事の都合が付かずに、好機とは知りながらも足を運べなかった方々も沢山おられます。 とは言え、一度に蔵内を案内出来る人数には限度があり、事実上のリミットいっぱいの参加者で賑わいました(^^)

仁井田本家 きき酒会

今期の新酒と、販売中の製品版を含めて、20アイテムがテイスティングに供されました。 特に製品版になっていない今期の醸造品は、蔵の行く末を占う上で非常に重要な意味を持ちます。 自ずとこちらのチェックには細心の注意で臨まねばなりません。

蔵元様は勿論のこと、醸造部の担当者たる副杜氏も、参加者の口から漏れてくる様々な印象を語る言葉には、取り分け耳をそばだてておられました。 今年の出来映えも良好で、全般にとても柔らかな舌触りと、旨味感の膨らみの良さには刮目するものが感じられました。

仁井田本家

特に程なく発表されるであろう新しい純米酒には、参加者の注目度は極めて高いものがありました。 来年開蔵300年を迎えるにあたり、『仁井田本家』は全製品の純米化と、原料米を全量自然米(無農薬・無化学肥料)に移行します。

実は『仁井田本家』さんでは、既に使用米の98%が自然米に移行済みで、全生産量の94%が純米酒なのです。 地方大手蔵(年産1万石以上)の石川県の『福光屋』さんが、大手蔵では唯一2001年に全量純米化を果たされております。 また、少量手造り蔵の中には、全量純米蔵も少なくありません。

『仁井田本家』さんは、従業員20名を擁する県内でも中堅クラスの酒造元です。 単なる純米化に止まらず、使用酒米にまで無農薬・無化学肥料米を用いるという事で、絶対的な原料米の調達量にも苦慮される事は必至でした。 自社田での全社員総力を挙げての米作り、信頼の置ける米生産農家さんとの契約栽培の永年の積み重ねがあってこそ、実現可能となった訳です。 素晴らしい事ですね(^^)

仁井田本家 菊池副杜氏

蔵内見学は、醸造部の副杜氏・菊ちゃんこと菊池副杜氏が御案内(^^) 結構テンパっていて、彼のパーソナリティーを知る仲間内では、人波の後方でヒソヒソと笑い話なんぞを咲かせておりました(笑) とにかく懸命になればなるほど笑えて来ちゃう(^o^) いや、菊ちゃんは来訪の皆様に必死に伝えようとしていただけなんですけどね(^-^) その“熱さ”は、ちゃんと伝わったと思いますヨ♪

って事で、酒の肴話がまた一つ増えました(笑) いやぁ~~、技術家さんってホント面白いですね(^o^)

蔵内見学の際には、靴を履き替えて、手はアルコール消毒を行い、更には白衣と帽子を被るのですが、毎回問題なのはこの白衣。 LLサイズまではぶら下がっているのですが、無芸には肩周りが窮屈でしてね(^^;) それが年々窮屈さを増しています。

きっと洗濯・乾燥をする度に、徐々に縮んでいるんだな。 うん、間違いない(^▽^;)
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Comments







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そ、そ、そうですね。綿素材の衣類は洗濯を繰り返すたび縮みやすいですし。
絶対、洗濯のしすぎで縮んだに違いありません……(笑)

そういえば私の服も最近洗濯しすぎかも(爆)
2010-03-24-22:11 にくきゅう
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私、お酒に弱いけど日本酒が結構好きなんですよ~。
酒蔵は甘い香りとあの樽の香り、そして酒の香りが入り混じって、なんとなく懐かしい気分にさせてくれます。
(近所に酒蔵が昔あったので・・・)
2010-03-24-23:38 ree
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お蔵の中に入れるとは羨ましい。
お酒を扱う仕事の特権ですね。

友人の居酒屋さんも方々の土地に行った際に、その土地に造り酒屋さんがあると名刺を出して見学させていただくらしいです。
『んじゃ、わたしも名刺出したら見学させて貰えるかな♪?』と言ったら『無理ぢゃね┐(´ー`)┌』と(泣)
機会が合ったら無芸さんのバイトって事で同行致しますっ(`∀´)ゞ

…小泉武夫講座・口噛みシスターズの醸造酒が飲んでみたいっす♪…
2010-03-25-01:59 メンジャミン
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にくきゅうさん
ハハハ(^o^) My白衣を手に入れるか、蔵元に3Lサイズを所望しておくしか無いですよね。

もちっとしたら“秘技!ボタン飛ばし”が出来そうなのです(^▽^;)
2010-03-25-14:43 無芸大食
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reeさん
蔵内に足を踏み入れると、甘い麹の香りや、原料米を蒸した時の香り、そして発酵中のお酒のタンクから漂ってくる香りなど、色々と五感に訴えてきます(^^)

樽の香りとは、きっと蔵内で使われていた杉製の半切りに由来するのでしょうね。 洗浄する時には、消毒を兼ねて熱湯も用いますから、その際に立ち上る香りでしょう(^^) かなりリアルな記憶だと思いますよ♪
2010-03-25-14:49 無芸大食
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メンジャミンさん
ほほ~~(^^) 興味アリますか♪ 確かに仕事柄の特権を行使させて頂いておりますが、今時のお蔵元様は、消費者の皆様にも扉は開いておりますよ。

ただ、アポ無しで飛び込み訪問ってのは、先様の都合や準備もありますので、基本的にはあまりお薦め出来ません。 前もって「どうして訪問してみたいか」を申し述べてお願いすれば、受け入れて頂ける事の方が多いと思います(^^)
2010-03-25-14:53 無芸大食
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先日、NHKで杜氏の仕事のことをやっていましたがあれを見ると酒造りは大変だなと思います。

たまに呑みますが日本人に日本酒が合いますね。
2010-03-25-16:27 maru
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本日は、ご来店ありがとうございました!
いつでも県中地域の情報収集にご利用下さい。

私もブログ、参考にさせていただきます♪
2010-03-25-17:45 はしともちゃん
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maruさん
どんな仕事にしても、人の手に頼るところの大きい業種には「匠の技」と言うに相応しい、職人芸があって成立していると思います。

きっと「酒の匠」も「ハサミの匠」も、積み重ねた技能と集中力などに裏打ちされているお仕事だと思いますよ(^^)

清酒の国内需要はここ暫く右肩下がりのままですが、海外進出を果たした清酒は、着実に海外市場からの支持を集めているようです。

意外に思われるかも知れませんが、アジア圏の需要が増大しています。
2010-03-25-20:34 無芸大食
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はしもとさん
こんにちは(^^) 本日はご厄介になりました。 新鮮情報をしっかりと頂戴致しました♪

またご厄介になると思いますが、どうぞ宜しくお願いします。
2010-03-25-20:36 無芸大食
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んんん・・・香りに酔いそうで、、、

・ぽん酒・・・好いですね~自分も好きなので
毎日、健康維持?のために?晩酌しております(笑

ただ熟成や醗酵など環境に影響されるモノは大変
ですよ。と、ともにありがたさを感じますね~感謝!
2010-03-25-22:11 maxmax
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maxmaxさん
お酒を搾る時期になりますと、蔵内はまさにお酒の香りに満たされます(^^) この日もお酒を搾っておりました。

適量の飲酒は、心身をリラックスさせてくれ、良薬になると言われております。 食べ物と一緒に楽しめば、美味しさの相乗効果が楽しめますよね(^o^)

お酒造りは、環境との共生を意識させられます。 そんな端緒から様々な事象を膨らませて行きますと、楽しさも倍増しますよ♪
2010-03-26-12:42 無芸大食
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