「東京ラーメンショー」で開催されているプロ・アマ問わない創作ラーメンのコンペティション
「新人王グランプリ」の昨年の覇者・神田武郎さんの出品作が、この会期中の中、たった二日間だけ出展されました。
神田さんは自作ラーメンの星とも呼ばれる飛びきりのアマチュアなのですが、昨年のファイナルでは実店舗で仕事に就いている本職のプロを相手に圧倒的な大差で優勝した方です。 審査員を務めていた超絶有名な大御所ラーメン店主さんから
「アマチュアらしからぬ、可愛気の無いラーメン」と言わしめた、ユニークな発想と味を纏める力量を発揮されました。 優勝賞金が用意されていたので図化「自分はラーメン店を開くつもりは無いから、プロの皆様方が血の汗を絞るように納めている会費から、賞金などを頂く訳には参りません。」と辞退されたというエピソードも知られています。
「シー・チキンラーメン」
シンプルだけど美しい盛り付け。 インパクトのある魚出汁の香りは、驚きのマグロの頭を焼いて、丸鶏と共に炊いた出汁なのだそうです。 昆布も忍ばされているそうで、キリッと引き締まった醤油ダレが利いています。

揚げネギの香ばしさも少し香って、とにかく魚由来の旨味がグイ~っ広がって来ます。 柔らか鶏チャーシューにマグロの炙り身、スープの素材に逆らわない素直な取り合わせです。

麺は神田さんが懇意にしているミシュラン ビブグルマンの
「らぁめん やまぐち」さんの麺と言う豪華版!w( ̄▽ ̄;)w ニュルッと滑らかな舌触りと、噛めばコシのある歯応えと、第一級のプロ・スペックの麺に、全く引けを取らない素晴らしい作品でしたヽ( ̄▽ ̄)ノ 良いものを食べさせて頂きました。 ありがとうございました!
以上で、今回の
“ヲヤジの遠足”(一名未婚ww)は終了です。 一軒だけどうにも納得のいかない品がありました。 この一点に関しましては、仲間全員が疑問視か浮かばなかったという、極めて異常な状態です。 同作を褒め称える記事も見つけたのですが、私達が頂いた品と本当に同一なのか?との疑念さえ起きるほどのギャップでした。 もしかすると何らかの不手際で、本来の味にならなかった作なのかも知れませんので、公開控える事としました。 ある意味ボクらの記憶に名を残した作品でしたね(*^▽^*)
「福島ラーメン組っ!獅子奮迅隊」と近いスタイルをとる
「京都祇園 らぁ~めん京」さんの鶏白湯にも、当然ながら相当心惹かれていました。 当県には進出していませんが、京都で鶏ベースの濃厚ラーメンと言えば「天下一品」が知れ渡っています。 今を遡る事三十余年前、初めて「天一」に出会った時の衝撃は、“ラーメンって面白い♪”と思うようになった原点の一つかも知れません。

なかなか本場に行く機会はありませんので、こんなチャンスは逃さずに楽しませて頂きましたヨ♪
「京都ぎをん 鶏ねぎそば + 九条葱 (850円+100円)」
しっとりと煮焚いた柔らかな鶏チャーシューに、メンマじゃ無くてバーナーでタレを塗って炙られたタケノコの水煮、ポピュラーな京野菜・九条葱に加えて半切りの味玉まで取り揃えられた、なかなかの豪華版であるとともに、京都のイメージを巧くカタチにしていたと思います。

個人的な好みで九条葱トッピングを追加していますが、ネギの風味やスッキリ感が必須になるほど、フルボディな鶏白湯ではありません。 何より驚くのは、甘さが強い醤油味。 醤油自体は淡口醤油がメインだと思いますが、ベーススープに溶け込んでいる野菜の甘味だけでは無かろうと思います。 キライじゃないけど驚いただけです。 もしも馴染んできたら、この甘さはクセになるかも知れません(o^-^o)

細麺があしらわれていましたが、そんなに粘性の高いスープでもなく、乳化と言うよりも野菜の繊維質によるトロリ感ですので、濃厚スープがたっぷりと麺に絡んで口に運ばれても、破壊力で仰け反る事は無いでしょう(*^▽^*) これ、コチャジャンのような辛味噌が添えられていたら、甘味が旨味へと昇華されるのじゃ無かろうか? また出会う機会に恵まれたら食べてみたいですね( *´艸`)
ディフェンディング・チャンピオンの底力を拝見!って事で
「金沢麺達兼六会」さんの伝家の宝刀も頂きました。 実は今年の
「福島ラーメンショー2015」では頂き損ねていたんですよ( ̄▽ ̄i)ゝ
相変わらず今年も人気は凄い。 こちらもまた行列の絶えないブースではあるけれど、客捌きの早さは出店社中でも常に上位にあります。
「濃厚味噌 炎・炙 肉盛りそば」
ショウガの利いた甘めの味噌スープは、少しトロミもあるけれど後口に諄さはありません。 初めて食べた時は、かなり濃口に感じられたのですが、今は明らかにチューンを変えながら、でも旧知のファンに物足りなさを感じさせない絶妙の落とし所を見出しているようです。

名物の炙り豚バラは甘じょっぱく柔らかで、そのまま白飯にオンして頂きたいくらいですね(>▽<)b

中太タイプのストレート麺はコシのある歯応えで、濃厚スープと押し味溢れる炙り焼きの豚バラ肉のパワーに引けを取りません(o^-^o) さすがっ!
2009年暮れに開店した、青森市では若手のお店らしいです。 実は事前にサーベイしていなかった出店社さんの一つです。 ところがこの
「中華そば 横山」さんがボクらの中では大ヒット!ヽ(。>▽<。)ノ なんでも地元青森県の大御所ラーメン店さんのNo2が、ブースの中で支援していたと言いますから、言わば後ろ楯付きの初出店だったようです。
「青森津軽煮干 中華そば+ギラギラ鳥油 (850円+100円)」
こちらは仲間が買いに行ってくれまして、なかなかの人気ぶりと丁寧な仕事のお陰で少々待たされたブースでした。 順番待ちの最中に、オプション・トッピングに
「ギラギラ鳥油」ってのが気になったそうで、面白さへの好奇心が上回ってオーダーしたのが大正解でした!

想像の域は出ないのですが、鳥油で煮干しを煮たのでしょうね。 銀鱗が浮かぶその姿からのネーミングだと思われます。 しかし一番危惧していた生臭みがほとんど感じられなくて、押しすぎない煮干しの旨味とベーススープを台無しにしない味香の良さに感激しました!
鶏ガラスープがベースのニボシ合わせ醤油ラーメンですが、旨味の気ベルが極めて良好。 いくら食べても飽きないですね(>▽<)b しかも食べ進めても物足りなさもありません。 きっと近所にあったなら、間違いなくローテーション入りです。

美しい醤油ラーメンに多加水平断面細縮れ麺は、スープをたっぷりと持ち上げます。 柔らか目の麺ですが全くダレていない不思議。 どこかしら米沢ラーメンのそれを連想させられました。 チャーシューも厚めでたっぷりと入っていて、しかも見事な美味しさでした( *´艸`)
是非とも来年の
「福島ラーメンショー2016」に招聘して欲しいお店を見つけました! FCTさん、宜しくお願いしますっ!ヽ( ̄▽ ̄)ノ

長野県内のラーメン店集団
「信州麺友会」が今年も味噌ラ~で出店です。 昨年とは変わって、ちょっとシンプルに模様替えして、主題である信州の味噌の個性を押して来たようです。
「信州 王国の味噌らーめん」
海無し県で大判海苔が立て掛けられてくるのには驚きですが、常にビジュアル的なインパクトを考えての構成でしょうか? 連続出店し続けている集団ならではの秘策の一つかも知れません。

地味噌が10種類以上ブレンドされていると言う味噌スープは、緻密な味噌の味わいに甘味が絡みつくような押しのある味わい。 スクしニンニクを感じるけれど、辛味は伝わって来るほどではありません。
まるで生ハムのような仕立てのチャーシューは、ネットリとした歯触りや豊かな弾力、染み渡っている塩味もやっぱり生ハムっぽいです(^◇^;) そぎ切りにされたネギは、三年前の「王様の中華そば」の系譜を思い出させる演出。 これはもしかすると通い続けているラーメンショー・ファンへのメッセージか?

麺はストレート細麺が合わせられていて、スープの絡みは充分すぎるくらいWW 味噌自体は大変上品な味わいになっているので、とても食べ易かったです。

昨年のミシュランのラーメンカテゴリー追加の盛り上がりとは余所に、その礎をジリジリと広げていたのは、海外進出組の
“ホンモノの日本のラーメン”を知らせて、その地に根付く地盤作りだったに他ならないでしょう。
「博多一風堂」さんもその先駈けの一つであり、ワールド・スタンダードに最も近い豚骨ラーメンと言っても過言では無いでしょう。
今年で7回連続の
「東京ラーメンショー」出店となる
「博多一風堂」さんは、海外からの逆輸入で日本のラーメン界に新風を送り込みました。
「クラムチャウダーヌードル from NY」
「IPPUDO International」チームによる創作麺が供されました。 これは特にジャーナリストから熱視線を浴びていましたね。 ベーススープには伝家の宝刀・豚骨スープが使われており、ボクらが頂いた日には、全日よりも豚骨スープの濃度が一段と高められての配食だったそうです。
トロリとクリーミーなスープは、まさにクラムチャウダーの骨子がしっかりと整えられていて、もしも麺で無くてパンやショートパスタが添えられていても全く違和感無くマッチしてしまいそうでした。 フライドポテトは最初から載せモノとされていましたが、まさに相性もピッタリでして、オプションのガーリックトーストやフライドオニオンのマリアージュは、もう感涙モノだったとかww

麺は多加水系平打ち太麺。 ちょっと意外だったけど、細麺だったら大惨事でしたよねΣ(゜▽゜;) 頂いてみると中華麺のハズなのに、スープがアッチの仕立てのせいか、これはパスタで言う平打ちの細切りタイプ・タリオリーニのようなイメージを抱いてしまいます。
サラリと掛け回されているオリーブオイルや粉チーズの効果もあるからでしょうか? 飲食テントの卓上に配置されていた粗挽き黒コショウがより一層拍車を掛けます。 楽しいラーメンでしたし、新しい価値の提案として夢の膨らむ一杯でした(o^-^o)

ラーメン界に大きな潮流を作り上げた
偉人。
「中華蕎麦 とみ田」さんが出店していたのは、極めて幸運でした(o^-^o) ボクは未だに実店舗で頂いた事はありません。 今でも実店舗には行列が途絶えることなく、2時間待ちもザラという難関店。 その「とみ田」さんをですよ、松戸まで足を伸ばす事無く、しかも多少待つだけで頂けちゃうのですから、頂かない理由はありません!o(*^^*)o
しかも
「中華蕎麦 とみ田」として
「東京ラーメンショー」に単独出店するのは、これが初めてだそうです。 何て幸運なんでしょう♪
「王道の濃厚豚骨魚介ラーメン」
おぉ~♪ ドロリンチョとした濃厚豚骨スープには、粉砕粉の魚介素材がドッと組み込まれていますね。 粘性の高いスープは、サバ節、カツオ節、煮干し、昆布などが仕込まれています。

ビター感をあまり強く前面に出さず、スマートなカエシのバランスで食べ易く仕立てているのは流石。 柚子切りがさり気なく添えられていて、こうしたアイテムが裏方として見事役目を果たしているのでしょう。

お手製の中太麺は、茹で時間4分と聞きました。 こうしたイベント用ではオペレーション優先で麺のスペックが決められる事も多々ありそうですが、ここで“とみ田がとみ田であり続ける”為の一線を崩さないのも素晴らしいですね(>▽<)b
お味自体は既に地方のお店でも見られるようなものであり、思い込んでいたほどの感動はありませんでしたが、これは実は真逆のハナシです。 その味の組み立てを造ったのは正に富田氏であって、それにインスパイアされ後に続いた味作りのお店が圧倒的多数な訳です。 まさに一世を風靡した原点の味わいを頂きました(o^-^o)

昨年も出店していたお店「麺屋 二郎 X 麺屋 剛」のコラボレーション出店です。 今年は昨年と載せモノを中心に大きく変更するとともに、より一層のブラッシュアップが図られているようです。
「鹿児島 黒豚しゃぶしゃぶラーメン」
これでオプション無しのフルトッピング状態で供されるのですから驚きですΣ(oДolll)ノノ 鶏&豚のダブル白湯スープは良く炊き込まれていて一体感があります。 豚と鶏の良いところ取りのハイブリッド白湯スープですね。

豚しゃぶが肉々しい味わいをスープに旨味加えていて、マイルドで臭みを感じさせない秀逸なマイルド白湯スープになっています。

中太ストレート麺も良くスープとマッチしていましたし、作り手の良心がそのまま味わいに生きているようなラーメンでした(o^-^o)
お仲間の皆さんとシェア食で色々と頂いてきましたので、ちょいと忘却禄的な書き留め記事です。 もしかするとここで頂いてきた出店社の中に、来春の「福島ラーメンショー」に出店してくるお店もあるかも知れませんヨ( *´艸`)

宮城県からコラボ参戦の「らーめん なると家 X 麺家 政宗」さんの出品作は、ご当地名物をそのままラーメンに落とし込んだ、まさに直球勝負の作品です。 なかなかの人気ぶりで、こちらも終始行列の絶えないブースとなっていました。
「伊達の炙り牛タン塩そば」
多分、鶏ガラと昆布のベーススープ。 強めのエッジの立った塩味に、大量の刻みネギの香りとシャクシャクとした食感に瑞々しいネギの味わいが、塩味を和らげています。

柔らかに歯切れるゴロッとカットされた炙り牛タンを噛めば、炙り立てで活性した脂質と肉汁が口の中に溢れます。 そして牛タンならではの風味の利いた香りが、タップリの刻みネギの撒かれたスープと良くマッチして、全く諄さを感じさせません。

低加水タイプの細麺ならではの歯触りの良さと、ネギの食感の良さが交互に楽しめちゃう期待通りのラーメンでした(>▽<)b 糸切り唐辛子じゃ無くて、唐辛子の南蛮漬けが有料トッピングにあったらば、もっと雰囲気モノになりそうです(o^-^o)