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アルコール度数18度?!Σ( ̄ロ ̄lll)

昨日は定例の東京出張でした。 いや、別に遊びに行っていた訳ではありません。 ちゃんとお勉強しておりますヨ。(^^;)

同業の仲間と立ち上げた、情報共有ネットワークの集まりです。 主に関東圏のメンバーが主体ですが、北は岩手県から、南は福岡県・愛媛県まで幅広く集っています。

お陰で地域性の違いによる活きた情報を、常時肉声でやり取り出来る訳です。 通常はメーリングリストやスカイプを情報共有手段としていますが、やはり顔の見える状態で共に同じ箱の中で過ごす時間は、何にも増して刺激的であります。(^^)

無芸のお勉強


この日メンバーと共に口にした酒類は、ワイン、清酒、本格焼酎。 そして拘りの食品の数々。 酒瓶だけでも40本くらいがあったかなぁ…(^^;) しかも一般市販前の、タンクから抜き取ったサンプルなどや、自腹では普段口にすることも少ないような稀少なワインなども沢山含まれています。 えっ?オブザーバーで参加したい? ナハハ、酒好きには堪らないでしょうなぁ…(^^;)

フランソワ・デュマ氏


さて今回は「ビオデナミ(無農薬無化学肥料栽培)ワイン」のレクチャーもありまして、日本にこの手のワインをいち早く紹介した、ビオデナミのパイオニア的存在・フランソワ・デュマ氏が講師を務めて下さりました。

彼はフランス人なのですが、日本語が非常にお上手。(^^) かなぁ~~りブラックなジョークもバンバン発するほど。 彼のお話は、ワインに精通していない方が聴いても、きっと時間を忘れてしまいそうです。(^-^)

そんな彼の講義の中で、メンバー一同が凍り付いたハナシ。 「グローバル・ウォーミング」 地球規模での温暖化がもたらす、ワインへの影響のお話しでした。

2003年のフランスは、死者が続出するほどの、とてつもない暑い夏に見舞われました。 ワイン用葡萄にとっては、糖度は上がるが酸度は低くなるという、非常に難しい年でした。 ワイン用の葡萄は、単に糖度が高くなり、色素が強く出るだけでは決して良いワインになるものではありません。 このような葡萄は、アルコールは沢山生成されますが、酸味に欠けると、非常にバランスが悪く、長期熟成に向かないものになってしまいます。

デュマ氏によると、このような灼熱の夏が三年続いたら、南フランスの葡萄は全て枯れ果ててしまうだろうと言います。 そしてこのまま右肩上がりに平均気温の上昇が続けば、程なくボルドーのワインは、葡萄の糖度だけで、潜在アルコール度数は15度を越えると言います。

これは我々にとっては脅威以外の何者でもありません。 と、言いますのは、通常のボルドーワインは、平均アルコール度数は12.5度くらいです。 しかも葡萄の糖度だけを見ると、潜在アルコール度数は10度程度です。 ですから、ワイン法でもアルコール発酵を助長するための補糖(シャプタリザシオン)は認められているのです。

それが補糖無しで15度台のアルコールが生成できるほど、葡萄の糖度が上昇すると言うのは、考えただけでも目眩がしそうな値なのです。 更に彼は言及します。

「コート・デュ・ローヌ地方のシラー種(葡萄品種名)は、潜在アルコール度数が18度まで上がるであろう。」

メンバーからはほとんど悲鳴に近い驚嘆の声が上がりました。 私が知る限り、この産地で補糖無しで醸造されたワインの、過去最高のアルコール度数は、15度まで行ってなかったハズです。 それが普通に18度のアルコール度数をマークするようになる。 私も凍り付きましたね。Σ( ̄ロ ̄lll) そんな数値、信じられない!

でも現にグローバル・ウォーミングは、確実に進行しており、決して彼の言葉はジョークでは無いのです。 フランスの有力なワイン生産者達は、ここ最近になって、イギリスでのワイン造りに着手していると言う事実がソレを物語っています。 北海に面したイギリスで、ワイン用葡萄の栽培。 現実を直視しなければなりません。

先に京都議定書を反故にしたUSAが、裁判所の結審により、政府が地球温暖化ガスの削減に乗り出すこととなったそうです。 勿論、我が国でも種々の取り組みをしているのは分かりますが、世界の地球温暖化ガス排出大国が、しっかりとした意識を持ってその削減に力を尽くさない限り、現在急速に工業化が進んでいる国々に「おまいら、目標値を守れ!」なんて言えないハズです。

「ワイン≒農産品」というスタンスから、全く予期していなかった現実を突きつけられた気がします。