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粋な計らい

前エントリーで、クラシック音楽のお話しを書かせて頂いた序でと言う訳ではありませんが、学生時代の鮮烈な記憶として残っているお話しを…

私は仙台市の私学に進学しておりました。 この大学はミッション系で、礼拝堂にはパイプオルガンが据えられており、毎週一回行われる礼拝では、その音色を学生に聴かせてくれていました。

その当時(1980年代前半)には、福島県にはパイプオルガンを配したホールは無く、私はレコードやFM放送でしか、その音色に接する機会がありませんでしたので、四年間の学生生活の中では、大変ありがたい体験でした。

多分その当時では、我が母校は東北最大のパイプオルガンを擁していたと思います(その後中新田バッハホールがオープン)。 三段鍵盤で、ストップは38、パイプは2525本という立派なものであり、秋保石で造られた礼拝堂に、その荘厳な音色を朗々と響かせていました。

確か二年生の時だったと思います。 礼拝の講話にビートルズのLet It Beの歌詞が引き合いに出されました。 それまでの講話は、全てと言って良いほど、聖書の一節からの引き合いでしたので、礼拝堂に集っていた学生は、シンと静まりかえり、食い入るようにその話に耳を傾けていました。

私はビートルズ世代では無いので、名曲の数々は聴くことはあっても、歌詞まで掘り下げて意味を考えた事はありませんでした。 それは非常に新鮮な感覚であり、欧州とキリスト教の生活の中での深い関わりを感じ取りました。

終盤に賛美歌を歌い、退場の時を迎えると、オルガン奏者(多分先生…)が「Let It Be」を奏で始めるではありませんか!(O.O;)

退場する学生の足が止まりました。 約2分半ほど、静寂の中でパイプオルガンの重厚荘厳な音色だけが響き渡ります。

最後の音色が礼拝堂からスッと消えた時、学生達から万雷の拍手が!O(≧∇≦)O

その後卒業まで、このような粋な計らいは、遂に再現することはありませんでした。 一度きりだからこそ、良い思い出なのかも知れませんね。(^^)